ISO研修講師日記Vol.7(やっぱり緊張する初物研修・遠慮なく注文をつけよう!)
- tsunemichiaoki
- 2月18日
- 読了時間: 4分

今回はISO9001の内部監査員養成研修の講師日記です。
いつものコース、と言いたいところですが、テキストはいつもと一緒ながら、
企業向けにアレンジをしたコースのため演習教材が異なる内容。
多くは企業向け研修であっても標準カリキュラムから多少は変更をすることがあっても、演習教材をガラッと変えることは稀なのが実情です。
そういう意味では、今回の先は、事務局の思い入れがこめられた研修ですべての演習に手が加えられた事務局の方の思いのこもった企業様ということになります。
そして、ほとんどの受講者が、内部監査はしたことがなくても受けたことがある、という方ばかり。
あとから聞いてわかりましたが、ISO14001の認証も取得している企業のため、そちらの監査経験がある方も混じっていました。
そうなると、規格も内部監査もわからない、という通常カリキュラム&教材ではさすがに簡単、ということになりかねません。
しかし当日朝の開始前すり合わせでは先方事務局からは、初学者レベルで構いません、という指示。
一応それを信じて進行させていきました。
とは言え、演習は通常教材とは別物。
そして通常教材より難易度は結構上げているかな、と感じるもので、自分自身のその教材への関与はゼロです。
つまり自分にとっては全くの初物教材ということになります。
ここが講師にとっては少々つらいところになるわけです。
初物でも、自分が開発した教材の初物と、他人が開発した教材の初物ではメンタルへの影響もずいぶん異なります。
一概にどちらが楽で、どちらが大変、ということは簡単には言えないのですが、どうしても他人の作った教材の場合は、自分で腹落ちするまでに時間がかかります。
下手をすると痒いところに手が届かない、ということになりますので、指示や対応が万全とは言えない、というリスクを抱えることになりかねません。
どのように進行していくか、そしてどのようにコントロールするか、事前の自分自身によるシミュレーションは欠かせません。
しかしながらそうは言っても、最後は受講者にその教材に向き合ってもらわないことには最後の最後の部分はわかりません。
さすがにこわごわと、ということはありませんが、そうは言ってもこの不安は、無事終了するところまでいかなければ消えません。
その点では、本当に今回は最後の最後までどのような進行そして成果が出るのかの詳細を最後まで掴めない中での講師対応でした。
そして企業研修の場合は殆どいつもそうなのですが、終了後は本当に皆さんサーとその会場をあとにされます。
今回は北海道から九州まで全国各地から受講のために集まっている方々のクラスでした。
そして2日目が金曜日。
そうなると、皆さん帰宅のために一目散、ということになるため、別途受講の感想をお聞きする機会もありません。
自分の感触としては、何とか無事終えたか、というものでした。
大ハズレではないと思いますが、かといってどの程度みなさんが満足してくださったかは未知数。
これは想像の域を出ません。ですが終了時の皆さんの表情は、身びいきな話で恐縮ですが、やりきった、という感じられた部分があるので、まあよしとしましょう。
しかしそうは言ってもという部分があります。
なにかといえば、本当に受講された方々の業務上のお役に立つ内容になっているかどうか、という点です。
これは事後の評価を待つしかありませんし、短兵急に結果が出るものでもありません。
たまたま図抜けて良いパフォーマンスを示してくださる方が残っていてくださり、その時の話で14001の方では監査経験がある、ということがわかり、パフォーマンスの良さには納得するものだったのですが、他の方にとってはこの先本当に業務に活用していただけるのか。
継続してくださっている企業様の場合、継続オーダーがあるイコール研修の価値を感じてくださっていることは間違いないのですが、もう一歩踏み込んだやり取りが実はとても大事になってきます。
この先の話は守秘義務や企業秘密の部分にもなってきますので控えますが、
発注する側の方には遠慮なく、
研修会社そして講師に
注文をつける、
要望を出すようにする、
ということだけは意識しておいていただきたい、と思っております。
ご参考になれば幸いです。
最後に『本日のひとこと』
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