<続>講師採用時に見る大事なあのポイント
- tsunemichiaoki
- 2024年11月9日
- 読了時間: 5分

「講師採用時に見る大事なあのポイント」と題してお伝えしている内容の後編です。
第1章 講師は特定分野の専門家か?
第2章 講師になりたい人と講師に向いている人
第3章 講師は育てられるか?
という内容でお伝えしました。前編はこちらからどうぞ。
今回はその続きになります。
第4章 講師はサービス業
講師を育成する。
講師は育成できる。
それが私のスタンスであることをここまでお伝えしてきました。
ではなぜ、講師は育成できるのか。
この章ではそこに踏み込んでいきます。
もうここでは結論から申し上げます。
講師が最も大事にすべきことは、接客なのです。
接客という言葉を聞いた際には、あなたはどのようなシーンを思い浮かべますか。
レストランでのウェイトレスさん、ウェイターさんの対応ですか?
コーヒーショップにおけるカウンター内で対応してくれる人々ですか?
デパートの店員さんですか?
それともコンビニの店員さん?
と考えていくと、いくらでもあなた自身が物を買うための活動をする際に、売り手側の顔を思い浮かべて、接客された、と感じられることでしょう。
一方で、違和感も感じておられませんか。
講師が接客???
講師は先生、という立場ではないの?
先生が接客するなんて変でしょ!
という感覚。
はい、もちろんその感覚、理解しております。そして十分に理解できます。
以前にも同様テーマで記事を下記アップしております。よろしければご参照ください。
あくまで私のスタンスです。
そこはお間違いのないようにご注意いただきたいのですが、
先の章で、正式契約をお断りした方についても、僭越ながら若輩者の立場であっても専門性を持つ方を講師として育成し、一流講師になっていただいた方々についても、この接客、というキーワードは私の中での最大級の大事なキーワードです。
当然、自分自身が講師をする際であっても同様です。
特にお金をいただく大人向けのセミナーであれば、このスタンスは絶対です。
派生して申し上げれば、大人向けのセミナーであれば、有料に限らず、無料のものであっても、ということです。
いえむしろ、無料のものの方が接客の意識を強く持つべきとも言えます。
そこをご理解いただくと、逆にほっとされる方もおられるのではないでしょうか。
セミナー講師を務めるとなると、先生ポジションを確保して、偉そうに伝えないといけないのではないか、と変に自分の首を絞めてしまう方も中にはいらっしゃるからです。
へりくだりすぎるのはもちろんNGです。
ですが、普段、店頭で特定の商品を接客されている方であれば、同じスタンス、気持ちでもって講師を務めることで全く問題ないのです。
第5章 自分の言いたいことは言うべきか?
通常の接客と講師。
かなりことで両者が近しいことは感じていただけたのではないでしょうか。
ですが、
そうは言っても違う部分は違います。
その視点で最も大事なことは、“No”と言わなければならない時ははっきり言うということです。
もちろん講師のテクニックとして、いきなり受講者の方が発言したことを否定しない、ということは基本中の基本としてあります。
たとえ間違っていたとしても、
もし他の受講者のいる前で発言してくれたとしたら、
「そのようにお考えになったのですね。ご意見発表していただいてありがとうございます」
という形で、とにかくその方の発言、ストロークを受け止めてあげて欲しいのです。
ですが、これは言かく言う私も、常にこれができている自信は・・・
ではどうなってしまうかというと、あえて極端に記せば
「えっ、なにそれは違う。さっきこう説明したんだけどな・・・」
と頭ごなしにやってしまう、つまり受講者の発言を否定してしまう、ひどい場合は押しつぶしてしまう、ということを講師はどうしてもやりがちです。
特に大事なところ、と思って強調した、繰り返し説明した、という自分にとっての思い入れが強い部分で、理解してもらえておらず、ある意味、頓珍漢な質問、発言をされてしまうと、どうしても講師も人間ですからカチンと来てしまうわけです。
ですが、やはり一流と言われる講師は、そこを柔らかく受け止めてあげられるのです。
とは言うものの、元の道に戻ります。
受講者がもし間違った理解をしていたら、それは迎合してはダメです。
違うものは違う、とはっきり伝えてあげなければ講師としての責務を果たしているとは言えません。
私の場合はこのようなたとえをよく持ち出すのですが、
ポリスマンとしてダメなものはダメ、ときっぱり言うこと。
このことは意識してください。
そのような信頼関係が出来上がってくると、講師と受講者の間での信頼関係がそのクラスの中で生まれてきますので、多少言葉遣いもべらんめえ調が入って来ても大丈夫ですし、多少過激かもしれない、というような持論の展開をしていっても受け入れられる余地が生まれてきます。
いかがでしょうか。
講師採用時に見る大事なポイント、ということで今回書き連ねてきました。
お客様を育てる、という意識が講師には絶対必要です。
そして社会人向けのセミナーであれば、受講される方はもしかすると自分よりも社会的実績は高いものを持っている人かもしれない、その人が、自分の話す部分だけはまだ不足と感じているから今この場にいるのかもしれない、と思えると接客、という言葉を使う意味が改めて感じらませんか。
今日はここまでとさせていただきます。
お付き合いいただきありがとうございました。
(了)
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