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ISO研修講師日記Vol.2 (本番直前まで講師としての教材修正)

  • tsunemichiaoki
  • 2024年12月21日
  • 読了時間: 5分
講師

鬼門となってしまったある組織向けの研修がありまして、今日はその日記です。


何とかその2日間コースを終えて、今この文面をしたため始めています。


この研修は、以前ブログにも記した、自分が企画提案して、数年越しのアタックの末、ようやく採用され始まった研修のことになります。

企画提案したのは、はやふた昔も前の話。

時代の変化とともに、コース内容を変えていかなければならなかったところをサボってしまったために、受講者へのフィット感が乏しくなってしまったことが苦戦の最大の要因です。


ある時期は別講師に依頼をして引き受けてもらっていたのですが、再び自分のところにお鉢が回ってきて、昨年度久々に担当。

結果は伴わず、というのが昨年の状況であり、発注打ち切りも覚悟の上、先方にもいくつかの改善提案をした中で、今年度も継続発注となっている案件です。



すでに今期1回目が終わり、今回が今年度2回目の開催でした。


昨年度の反省を踏まえて、発注者側も工夫をしてくださり、先方の内部情報を活用した動画編集された教材を提供してくださり使うように、というところまでしていただいた上での今期の開催でした。


しかしです。

先月開催の1回目は昨年度と大して変わり映えしない反応しか受講者から引き出すことができませんでした。

講師として手抜きをしたとは思わないのですが、何とかするために120%全力投球したか、というとYesとは言えないなあ、という反省もせざるを得ませんでした。


新教材を含めて今期のための対応シナリオ構築をしたのですが、少々その時期が早すぎ、その時の安心感のまま直前予習が少々不足のまま本番突入したのが敗因になってしまったのでした。



途中までは何とか言っていたが、終盤でその流れを維持できずに撃沈、という状況。

受講者の目を輝かす研修には程遠い結末となってしまいました。




そして今回の2回目。


自分の中でも絶対手の自信が持ちきれない中で、大半の受講者は自発的意思に基づく受講ではないということもあって、久々にアウェイ感を感じるスタートでした。

学びたい、という意欲が残念ながら殆ど伝わってこない厳しい状況、というと完全な言い訳になってしまいますが、さあ、このアウェイ感からどう盛り返していくか、という久々に感じるハードバーンへのアタック、という感じでした。




さあ、プロ講師としての力が問われる局面。



もしかすると、自分の弱気が勝手にその状況を生み出しているかもしれない、ということも含めて、ゼロスタートではなく、マイナス地点からのスタートとも言える状況は、まずはカリキュラムに救われるところから始まりました。


何かといえば、設定されているアイスブレークの多少ゲーム感覚のある取り組み。


受講者同士がはじめまして、というケースは、アイスブレークとして自己紹介タイムを小グループに分けて行うのが通例で、そこでかなり皆さんの硬い表情が緩むのですが、今回はそれもあまり効かない中での本格的なアイスブレークが用意されているもので本当に助かりました。


ただし、そのアイスブレークはあるクイズのようなものを出して取り組んでもらい、うまくできないことで場が和むというのがいつものパターンなのですが、この組織の方々はとにかく頭脳明晰な方ばかりで、そのお題を本当に見事にこなしてしまい、いつものような和んだ雰囲気が自然発生してくれないのです。


こうなると、二の矢としての打つ手がないのがこのコースの泣き所。

あとは予定のカリキュラムをこなしていくしかありませんでした。


ただ幸いなことに、そのあと講義はほとんどなく、演習の連続であったため、だんだん受講者もこちらのペースに乗ってきてくれたのは救いでした。



演習は、個人検討、グループ討議、そして簡単は発表を含んだ解説。

この繰り返しは、オーソドックスな研修運営方法で、教材に力があれば受講者もだんだんこちらのペースに染まってくれます。

あとは講評時の講師の話す内容でそれが強化される方向に行くか、しらける方向に行くか、というところなので、懸命に場の雰囲気を醸成できるように進めたわけです。



薄氷を踏む思いで、というと少々オーバーですが、何とか初日はコントロールできる状態を維持して終了。その流れで2日目午前の演習も終えるところまで進行。


しかしもう一つの関門をどうするかがまだその段階でも残っていた、というのが実際の状況でした。

なぜかというと2日目午後の演習教材は教材の力が十分ではないことを認識してからです。



1回目の研修では、その2日目午後の演習で、それまで何とか場のコントロールができていたところから一気に崩壊寸前まで行ってしまう、という失敗を経験しています。

同じ失敗を繰り返すわけには行きません。

対策は打ってきたつもりでした抜本改革には程遠い状況のため、昼休みもどうするのが良いか考えていました。


結果として、午後開始直前に、それまで考えていたやり方を軌道修正することで、流れが良くなるのではないかと感じて急遽予定変更。


結果として、その変更が奏功して、1回目のような場のコントロールを失うこともなく、最後までペースを維持することができました。


講師の自己評価としてはまずはホッとした、というところです。

もちろん、講師はよしと思っても受講された方々が満足しているか、という点は、表情から十分ではないことは百も承知、という状況であることもまた事実です。



また来年、発注いただけることがあれば頑張るしかありません。


教育の難しさ、再び鋭いものが突き付けられた、という2日間でした。

しかしながら、本当に最後の最後までどこかに道はないか、という思いは役に立つ、ということを実感した日ともなりました。


本日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。



最後に


『本日のひとこと』


■講師は、最後の最後まで工夫をこらそう!


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